小売業の基礎知識
小売業業態類型と
ショッピングセンターに
ついて
小売業の業態類型
小売業の業態類型は、個々の小売店舗や企業の営業形態を分類したものです。商品構成や価格帯、サービス内容などによって区分されます。
区分と主な小売店
GMS(General Merchandise Store)
= 総合スーパー
- 日本:
- イオン、イトーヨーカドー、ダイエー、ユニー、平和堂、
イズミ
- 米国:
- シアーズ、JCペニー
SM(Super Market)
= 食品スーパー
- 日本:
- マルエツ、バロー、カスミ、マックスバリュ、ヨークベニマル、ライフ
- 米国:
- クローガー、ホールフーズ、セーフウェイ、スーパーバリュー
DS(Discount Store)
= 低価格販売業態
- 日本:
- ドン・キホーテ、Mr. Max、トライアル
- 米国:
- ウォルマート、ターゲット、アルディ
HC(Home Center)
= 住居商品総合店
- 日本:
- ジョイフル本田、ホーマック、ケーヨー、カインズ、
コーナン、コメリ
- 米国:
- ホームデポ、ロウズ
Dept.(Department Store)
= 百貨店
- 日本:
- 伊勢丹、三越、西武、高島屋、大丸、松坂屋、そごう
- 米国:
- メイシーズ、ニーマン・マーカス、ノードストロム、ブルーミングデールズ
Su.C(Super Center)
= スーパーセンター
- 日本:
- ベイシア、プラント
- 米国:
- ウォルマート、ターゲット
ショッピングセンター(SC)とは
小売業の業態類型は、個々の小売店舗や企業の営業形態を分類したものです。商品構成や価格帯、サービス内容などによって区分されます。
-
01
多くはSuburban Area(郊外地域)に立地
-
02
計画的に開発された施設で自然発生的な商店街とは異なります
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03
全体が統一された経営政策で運営されています
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04
比較購買が可能であるように業種毎に2店舗以上あります
-
05
広域あるいは集客数が見込める核店舗があります
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06
敷地内に駐車場を有しています
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07
ディペロッパー(開発業者)が選んだ店舗が指定の場所と面積で営業しています
ショッピングセンター(SC)の形態
RSC(Regional Shopping Center)
= リージョナル(広域)型SC
- 建物形態
- エンクローズド
モール - 敷地面積
- 約70,000坪
- 商圏人口
- 12-25万人
- 店舗面積
- 約20,000坪
- 駐車場
- 3,000以上
- 専門店数
- 50-150店舗
- アンカー
(核)店舗 - Dept(Department
Store)、GMS(General
Merchandise Store) - トレンド
- 衰退
CSC
(Neighborhood Shopping Center)= コミュニティ(地域)型SC
- 建物形態
- オープンモール
- 敷地面積
- 約70,000坪
- 商圏人口
- 12-25万人
- 店舗面積
- 約20,000坪
- 駐車場
- 1,000
- 専門店数
- 20-40店舗
- アンカー
(核)店舗 - DS(Discount
Store)、SM(Super
Market) - トレンド
- 飽和
NSC
(Neighborhood Shopping Center)= ネイバーフッド(近隣)型SC
- 建物形態
- モール
- 敷地面積
- 約7,000坪
- 商圏人口
- 2-3万人
- 店舗面積
- 約1,500坪
- 駐車場
- 300
- 専門店数
- 10-30店舗
- アンカー
(核)店舗 - SM(Super Market)、Dgs(Drag Store)
- トレンド
- 隆盛
ショッピングセンター(SC)の種別
Enclosed Mall
(エンクローズドモール)
屋根つき空調つきのモールでSCの代名詞となっているスタイル。米国では戦後出現しました。1960年代から80年代まで隆盛を極めモータリセーションと土地が
安価なこともあり、郊外に立地創造を行い商業施設の郊外化に拍車をかけました。
店舗はこのモールに面しています。シアーズ、JCペニーなどのGMS、メイシーズ、
ノードストロムなどの百貨店が核になりGMSが発展しました。80年よりオープンモールの出現におよび衰退の基調となりました。米国では殆ど新規開設はありません。日本ではイオンのRSCがピークとなっています。
Open Mall(オープンモール)
通常はモールに屋根がない形式のSCを指しますが、最近は屋根つきもあります。平屋建てで店舗の前に駐車できるスタイル。NSCはすべてこのスタイルです。
80年代より出現しウォルマートなどのDS、カテゴリーキラーなどを核として発展しました。日本では90年半ばより出現し現在では多く出店されるに到っています。
Power Center(パワーセンター)
ディスカウンティングフォーマットの店舗やファクトリーアウトレットを加えた
SC、通常はオープンモールです。80年代より出現し米国SCの主流となりました。
Outlet Mall (アウトレットモール)
ナショナルブランドを20-70%引きで売る店舗が集まったSC。アウトレットとは排水口のことでアウトレットストアーは過剰生産品、売れ残り品、B級品の処分を目的とするものでしたが、最近ではアウトレット専用の商品が作られており、メーカー直営店の色彩が強くなっています。日本でも最近は続々開発されている人気SCです。
Lifestyle center
(ライフスタイルセンター)
定義は明確ではありませんが、SCの要素に加えてコミュニティの交流の場となる街づくりの延長線上にあるセンターです。
ライフソリューションと呼ばれる新生活提案型の感度の高い店舗で構成され、ジムや集会場なども併設されるケースが多くあります。
中心市街地再開発の決定打とも期待されていましたが、日米共に出店数は多くはありません。
これらの形態や種別は、地域のニーズや時代の変化に応じて進化を続けています。
小売業に携わる方々は、これらの基礎知識を踏まえつつ、
常に最新のトレンドや消費者
ニーズに注目することが
重要です。
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