米国ブランドロイヤルティ・ランキング

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アメリカのブランド調査会社のブランド・キー(Brand Key)社が毎年行っている、「消費者による企業ブランドに対するロイヤルティ」調査の結果が発表されましたので、ランキングとしてご紹介します。

この調査はアメリカで展開している企業のうち84業種、761の企業ブランドに対して、消費者がどれほどロイヤルティを感じているのかについて調査しているもので、今回は22回目の調査でした。単に顧客満足度を測るものではなく、顧客によるブランドへの感情移入といった、いわゆる顧客エンゲージメントを測ったものとなっています。

今回の調査は2018年9月に、16歳から65歳までの50,277名の消費者を対象に行われたものです。以下にランキングの上位20のブランドと、その他の主なブランドについてご紹介します。

2018年順位企業(ブランド)評価カテゴリー昨年順位
1アマゾン(Amazon)オンライン小売り1
2グーグル〈Google)検索エンジン2
3アップル(Apple)スマートフォン5
4ネットフリックス(Netflix)ビデオストリーミング4
5アマゾン(Amazon)ビデオストリーミング6
6サムスン(Samsung)スマートフォン7
7アップル(Apple)タブレット3
8フェイスブック(Facebook)SNS8
9アマゾン(Amazon)タブレット9
10トレーダージョーズ(Trader Joe’s)自然食品13
11ワッツアップ(WhatsApp)インスタントメッセージアプリ14
12ドミノ(Domino’s)ピザ20
13ユーチューブ(YouTube)SNS10
14ヒュンダイ(Hyndai)自動車16
15フォード(Ford)自動車18
16インスタグラム(Instagram)SNS21
17アイチューン(iTunes)ビデオストリーミング15
18ナイキ(Nike)アスレチックウェア12
19ダンキンドーナツ(Dunkin’ Donuts)コーヒー11
20アップル(Apple)コンピューター22

企業そのものではなく、その企業のどのブランド(カテゴリー)にロイヤルティを感じているかという調査のため、同じ企業でも複数のブランド(カテゴリー)がランクインしています。例えば、アマゾン(Amazon)はオンライン小売り、ビデオストリーミング、タブレットの3つのカテゴリーがそれぞれトップ10にランキングされており、改めて同社の強さを実感します。 

アマゾン以外では、アップル(Apple)も3つのカテゴリーでトップ20にランキングされています。グーグル(Google)は2つのカテゴリーで、2位と42位にランクインしました。

今回のトップ100のうち、デジタル関連のブランドが35%を占めているということで、この傾向は今後もしばらく続いていくものと予想されています。

以下はその他の主なブランドの順位です。

順位その他主なブランド2017前年比
24チックフィレ(Chick-fil-A)ファストカジュアルレストラン32
27ザッポス(Zappos)オンライン小売り24
31イーベイ(eBay)オンライン小売り35
33ラルフローレン(Ralph Lauren)アパレル小売29
35T.J.マックス(T.J.Maxx)デパート7338
36フォーエバー21(Forever 21)アパレル小売37
40ホームデポ(Home Depot)ホームセンター45
43セフォラ(Sephora)コスメ40
47ホールフーズ(Whole Foods)自然食品54
56オールドネイビー(Old Navy)アパレル小売70
57ザラ(Zara)アパレル小売8932
60ランコム(Lancome)高級コスメ62
61ロウズ(Lowe’s)ホームセンター66
63スターバックス(Starbucks)コーヒー17-46
64ファイブガイズバーガー(5 Guys Burgers)ファストカジュアルレストラン10036
81マック(MAC)コスメ42-42
83シェイクシャック(Shake Shack)ファストカジュアルレストラン99
99エアビーネヌビー(Airbnb)ホテル31-68
100リーボック(Reebok)アスレティックシューズ

今回大きくランキングを上げたブランドとして、最新の純売上が12%伸びているT.J.マックス(T.J.MAXX)、既存店売上が2%伸びている ザラ(ZARA)および既存店売上3%アップのファイブガイズバーガー(5Guys Burgers)等があります。逆に大きくランキングを落しているのは、営業地域の近隣住民からの訴訟が絶えないエアビーエヌビー(Airbnb)、最近150店舗の閉鎖を発表したスターバックス(Starbucks)、および動物を使った実験が問題となっているマック(MAC)等が挙げられています。

消費者の顧客エンゲージメントというのは非常に敏感なもので、ロイヤルティの深度に大きく影響するものなのだということが良く分かります。

今後も消費者にとって魅力的な企業のブランドの定点観測プラットフォームとして注目していきたいと思います。

(2018.09.20配信)

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