オーガニックに続く!?「フリーフロム」市場の拡大

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米国では、当たり前になりつつあるオーガニックに続き、フリーフロム(Free From)の商品カテゴリーが存在感を増しています。

「フリーフロム○○」は、「○○が含まれていない」という意味ですが、実際の販売商品や店頭では、「○○フリー(Free)」や「ノー(No)○○」、「ノン(Non)○○」と表記されているケースも多くみられます。たとえば、「ノンGMO(Non GMO)」(GMOは遺伝子組み換え食品のこと)や「グルテンフリー(Gluten Free)」などです。グルテンとは、麦類に含まれるたんぱく質の一種で、一般的にパン、パスタ、ピザ、シリアル、クッキーなどの米国の食卓には欠かせない食品に多く含まれていますが、様々なアレルギーの要因になると言われています。グルテンフリー食品は従来、アレルギー患者向けが中心でしたが、グルテンは脂肪をため込み太りやすくなるとも言われているため、アレルギーの症状のない人にとっても健康的であるとして、人気があります。

米国の大手SMであるクローガーは、好調なPBのシンプルトゥルース(Simple Truth)で、フリーフロムの商品を取り扱っています。シンプルトゥルースとシンプルトゥルース・オーガニック商品の中で、「フリーフロム101(Free From101)」という表記がされた食品は、健康に悪影響を与えると考えられている101種類の人工の保存料や材料を使用していないことを示しています。具体的には、着色料やトランス脂肪酸などです。

ホールフーズではクローガー同様に、PBの365エブリデイバリュ(365 Everyday Value)に、オーガニック以外にもフリー○○やノー○○の表記が見られます。また、健康志向の高い顧客が多いホールフーズだけでなく、大手DSのアルディでも、PBのサブブランドとしてグルテンフリーの商品を販売しています。また、着色料やトランス脂肪酸、遺伝子組み換え食品を利用しない商品の販売にも力を入れています。米国では既にオーガニックは高級SMだけのものではなくなり、ウォルマートやコストコでの取扱いが伸びていますが、フリーフロムのトレンドも同様に幅広い層に広がりつつあるようです。

日本では遺伝子組み換え食品を販売する際にはその旨の表示が義務付けられ、またトランス脂肪酸の身体への影響が取りざたされるなど、関心を持つ人が多い分野です。イオンのPBであるトップバリュ グリーンアイにフリーフロムのシリーズが誕生するなど、日本の小売業でも今後取扱いが増えていきそうです。

フリーフロムはヨーロッパでも既に大きなトレンドとなっていますが、主なフリーフロムの対象はアレルギー物質です。英国ではフリーフロム・フード・アワード(Free From Food Award)も行われており、テスコやアズダと言った大手SM企業のPBがアワードを受賞しています。アワードでは、麦や卵、牛乳、ナッツなどの主なアレルギー物質を少なくとも1種類は取り除いていることがエントリーの条件になっています。

2017年6月にはスペインで「フリーフロムフード エキスポ(Free From Food EXPO)」の開催も予定されており、フリーフロムは世界的な潮流となっています。イオンコンパスでは個別のご視察のご要望も承っておりますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。

(配信日:2016.12.27)

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